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1934年の『野鳥』創刊号。 | 1938年刊行の下村兼史『原色日本鳥類図鑑』 |
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下村図鑑は、日本で初めてのフィールドガイドであった。 |
第二次世界大戦後、日本野鳥の会は変貌します。初めは、カスミ網、空気銃を禁止させる活動など、
直接的に鳥類を守る活動でしたが高度成長期には、全国各地で開発行為が盛んになり、
鳥類の生息環境そのものが破壊され、日本野鳥の会も自然保護団体に脱皮していきました。 やがて、1981年には、自前の資金でウトナイ湖にサンクチュアリを作り、全国各地に同じ趣旨の施設が 生まれるきっかけとなりました。 また、渡り鳥の生息を守るには、国際協力が必要であるという認識から、1998年には、鳥と緑の 国際センターWINGを作りました。 |
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野鳥を見る人口は増えても、見られる鳥類は激減しています。 |
さて、こうして、日本野鳥の会は、日本最大の自然保護団体に成長しましたが、地球規模でも、国内レベルも、自然環境は悲惨なまでに悪化しています。野鳥を見る人口は増えても、見られる野鳥は年々減る一方です。 こうした状況下で、今後は、日本野鳥の会も、自然環境を修復・再生する方向性を模索し、さらなる脱皮をすることが要請されているのではないでしょうか。 |
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今年もすでに複数回の青潮が発生し、 被害も出ている。 |
盤洲では、吹送流の影響で地形変化が 生じている。 |
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夜の三番瀬でスズガモの採餌状況を 調査する。 |
青潮で死んだマテガイ、シオフキ などの貝殻。 |
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バードウォッチングは鳥類の生活を覗き見る行為。 |
さて、新緑のころは鳥類の繁殖期です。営巣現場では、観察も撮影もたやすいことから、
ついつい鳥類の生活を妨害することも多くなります。 バードウォッチングといっても、所詮は鳥類の生活を覗き見する行為にすぎません。 生活を覗かれるのは、鳥類にとっても心地よいものではないでしょう。鳥類の生活を、可能な限り妨害せずに、覗き行為=バ−ドウオッチングを続けたいものです。 繁殖期には特に注意が必要です。 巣の写真は撮らない、巣は覗かない、巣の前に立たない、 巣の存在を他人に教えない、繁殖現場に多数で踏み込まない・・・などということが、 覗きをさせてもらう人間が守るべき最低限のマナーではないでしょうか ? |
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地元の生活者に対するマナーとは? |
野鳥人口が増えると、地元の生活者との軋轢も生じます。細い農道に多数の車で乗りつけたり、
魚網を踏んで歩いたりするなど、トラブルが生じがちです。 他人様の土地に入れていただき、鳥類を見せてもらっているのだという意識をもちたいものです。 |