ほおじろの声

ほおじろ巻頭言 2023年3月号

銚子漁港に飛来するカモメ類が激減
野鳥観察で生産者に迷惑をかけないように

日本野鳥の会千葉県・幹事会

銚子漁港 カモメ類の飛来実数

 銚子漁港では,年々カモメ類の飛来数が減少し,この冬の飛来最大数は,2 月初めの段階で,2 月2 日の9,677 羽でした。 内訳は,ユリカモメ6,090 羽,大型カモメ類2,572 羽,ウミネコ1,006 羽,カモメ9 羽でした。
 飛来数減少の原因は不明です。漁業資源枯渇の結果,繁殖期の餌資源が不足しているのかもしれませんし, 福島原発事故や旧ソ連の原潜海洋投棄の結果かもしれませんし,何か別の原因があるのかもしれません。ともあれ,飛来数減少は厳然たる事実です。

ヒメカモメが現れました

 そんな暗い気分の漂う銚子港に,世界最小のカモメ=ヒメカモメの第1 回冬羽個体が飛来し,不定期に見られています。
 日本では7 回目の記録,千葉県では三番瀬,谷津干潟に続き4 回目で,日に500 人ものカメラマンが 水揚げ作業に迷惑をかけており,事故やトラブルが起きないか心配です。

生産者や地元に迷惑をかけないように

 珍しい鳥がいると多数の人が集まります。生産者や地元に迷惑をかけぬよう注意しましょう。 2303_1 2303_2