ほおじろの声

ほおじろ巻頭言 2023年6月号

ユリカモメが減っています
館山湾の生簀の歴史と本会の立ち上げ

日本野鳥の会千葉県・幹事会

山形達哉幹事からの便り  館山湾の近況 ユリカモメがいません

 館山漁港ではカツオ漁船を迎える準備で活況ですが,今年はユリカモメの群れが少ないように感じます。
 例年だとゴールデンウィーク直前には数百羽の群れが浮かんでいて,その後,一気に姿を消していたと思いますが, 今年は多くて10羽ぐらいの群れが点々と見られる程度。徐々に徐々に数を減らしている印象です。

館山湾の生簀の歴史と本会の立ち上げ

 館山湾には,カツオ漁船に活餌のセグロイワシを供給するために生簀があります。
 1970 年代後半には数十の生簀があり,そこを餌場として,城山に 1 万羽を超えるサギ類コロニーができました。 騒音,糞害,食害があるとして,有害鳥獣駆除が行なわれ,1980年8月17日から5日間に1003 羽のサギ類が射殺されました。 現地で抗議と監視の活動をしたメンバーが,後に本会を立ち上げました。

館山湾の生簀の歴史と本会の立ち上げ

 館山湾には,カツオ漁船に活餌のセグロイワシを供給するために生簀があります。
 1970 年代後半には数十の生簀があり,そこを餌場として,城山に 1 万羽を超えるサギ類コロニーができました。 騒音,糞害,食害があるとして,有害鳥獣駆除が行なわれ,1980年8月17日から5日間に1003 羽のサギ類が射殺されました。 現地で抗議と監視の活動をしたメンバーが,後に本会を立ち上げました。

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 生簀に少数のサギが乗っています。正面の御殿山では探鳥会が開かれたこともあります。

ユリカモメが減っています

 ここ数年,ユリカモメの減少が目に付きます。2010 年ごろまでは,白浜沖,東京外湾,木更津市内などで, 20 万羽ほどの大群が見られることがありましたが,激減しています。

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 写真は木更津市内で2010 年4 月29 日に撮影したもので,この日は10 万羽を超える北帰行の渡りの大群が見られました。