ほおじろの声

ほおじろ巻頭言 2024年7月号

サギコロニーの情報をお寄せください

日本野鳥の会千葉県・幹事会

日本野鳥の会千葉県発足のきっかけはサギ類1013羽の駆除事件

 1980年8月16−21日の5日間に,館山市城山のサギ類コロニーで,成鳥1013 羽が射殺されました。 近隣住民の生活に,騒音,洗濯物被害があるということで,有害鳥獣駆除申請が出され,行政が許可(当時は環境庁が最終決裁)したものです。 1万羽のコロニーで,繁殖末期に,1 割の成鳥が散弾銃で撃たれ,親を失った雛と卵が多数命を奪われました。
 その事件のとき,現場に行き,中央組織である日本野鳥の会(本部),日本鳥類保護連盟とともに,抗議,現地調査をしたメンバーを中心に, 日本野鳥の会千葉県支部(現,本会)が,1981年1月に設立されました。
 以後,中央交渉は日本野鳥の会本部が,地元行政との交渉は千葉県支部が担い,全県下のサギコロニーの調査を千葉県から受託しました。
 その後,成東町で民間人がサギコロニーを違法破壊する事件が起きたこともあります。

サギ類コロニー調査を継続しています

 全県下のサギ類コロニーの調査を,上田孝寿さん(当時,幹事)が一人で継続してくださり,その後,橋本了次さん(副会長)が引き継いでいます。
 調査は,お二人のおかげで継続していますが,サギ類コロニーは諸般の条件の変化により,位置を変えることがあります。
 アオサギは,昔は繁殖しませんでしたが,今は最優占種で,他のサギ類は激減しており,新しいコロニーの発見が難しい状況です。
 会員の皆様の観察範囲内で,コロニーがありましたら,所在地の情報をお教えください。
 構成種の情報までは不要です。

九十九里浜でコアジサシの営巣でカメラマンの営巣妨害 巣が放棄されました

 コアジサシは国の基準で絶滅危惧Ⅱ類(VU)で,千葉県下でも,個体数,繁殖地ともに減っています。今年5 月末,九十九里浜のコロニーで, 繁殖前段階にカメラマンが営巣妨害をし,巣を放棄させました。ハマヒルガオ,コウボウシバの生える素敵な環境でしたが。